社会人として働いていれば、一度はこんな経験をしたことがあるのではないでしょうか。
上司:なんで残業してるの?
自分:すみません、この部分がわからないので今調べている最中です。
上司:そんなこと、人に聞けばいいでしょ。
数日後…
自分:(この前、人に聞けと言われたし、またわからないことがあるから先輩に聞くか。)
自分:先輩、ここがわからないので教えてほしいのですが。
先輩:そんぐらい、自分で調べなよ。
自分:・・・。
仕事でわからないことがあったときに、人に聞いた方がいいのか、自分で調べたほうがいいのか迷うときがありますよね。
人に聞きたいけれども、みんな忙しそうにしているのでなかなか聞きづらい。
とはいえ、自分で調べていると時間ばかりかかってしまう。
人に聞くにしても、ある程度自分で調べていかないと失礼かな。
でも聞いて怒られたらどうしようetc
仕事をしていると、人に聞くことと自分で調べることで使い分けに悩んでしまうことはありますよね。
本記事では
- 人に聞くことのメリット、デメリット
- 自分で調べることのメリット、デメリット
- 使い分けと、注意したいこと
についてまとめていきます。

Contents
1.人に聞く
1-1.人に聞くことのメリット
・すぐにわかる
人に聞くことのメリットは、なんといっても問題解決の早さです。
自分ではわからなかったことを、ものの数分で教えてもらえるのはとてつもないメリットですよね。
時間の削減につながります。
・安心感を得られる
一人で抱え込んで仕事をしているときよりも、だれかに少しでも教わりながら仕事を進めるほうが「このやり方でいいんだ」という安心感を得ることができます。
安心感を得られることで、仕事もスムーズに進められますね。
1-2.人に聞くことのデメリット
・相手の時間を奪ってしまう
人に聞くことのデメリットは、相手の時間を奪うことです。
受講料でも支払って教えてもらっている状況であれば別ですが、基本的には相手の時間と労力を無償で提供してもらっていることになります。
相手は、自分自身の仕事の手を止めて教えてくれているという事実を忘れてしまってはいけませんね。
・自分で問題解決できなくなる
人に聞くことの副作用かもしれませんが、人に聞くことを続けていくと、自分でわからないことを調べる機会が減ってきます。
人に聞くことは楽である反面、いざ自分が調べなければならない状態になったときに、どうやって調べていけばいいのかがわからなくなってしまいます。
自分で「問題解決ができない」なんて状況になるのは避けたいところですね。
自分で調べる
2-1.自分で調べることのメリット
・自分で問題解決できるようになる
物事を自分で解決できるようになることは、仕事に限らず人生でも大いに役立ちます。
自分で調べて問題解決ができる人とそうでない人とでは、後々になって大きな差が生まれていきます。
「自分で調べる → 問題解決していく」というステップは一つのスキルです。
初めはうまくいかなくても続けていくうちに「コツ」をつかむことができます。
物事の調べ方、問題解決のコツがわかるようになると、仕事だけではなく普段の生活も向上していきますね。
自分で問題解決する癖が付けば、問題解決していくことも「苦」に感じなくなりますね。
2-2.自分で調べることのデメリット
・ものによっては遠回りに
自分で調べることはとても大切なことですが、何でもかんでも自分で調べようとすると、余計なことに時間を割いてしまう可能性も高くなります。
仕事の効率を意識したときに、人に聞いてしまった方が圧倒的にいい場面は必ず存在します。
「自分だけでは調べきれない」「人から有益な情報がもたらされることもある」という事は頭の中に入れておきたいところですね。
人に聞いた方がいい時とは
・残業が多くなりそうなとき
時間があればいくらでも働き続けられるわけではありませんね。
長時間労働をすると、作業効率が悪くなるのはよく聞く話です。
しっかりと休息を取らないと、翌日の業務にも影響してきますね。
残業時間をコントロールすることも、業務効率化のためには必要です。
残業が多くなりそうであれば、わからないことは人に聞いてしまいましょう。
そうすれば、調べることに時間を使わずに済みます。
時間を使う作業を減らすことができれば、残業時間を短くできますので大きなメリットがありますね。
ただ、上に挙げたように「人に聞く」事は、相手の時間を奪う行為でもあります。
自分だけがメリットを受け続けるという関係は、長続きしません。
なので、得られた時間を利用して「相手が忙しい時には、自分が何かを手伝っていく」という配慮も大切ですね。
・会社から残業時間をうるさく言われるとき
近年は「働き方改革」が叫ばれて、多くの組織で残業時間を減らす動きにシフトしていることかと思います。
労基も目を光らせている昨今です。
あまり残業時間が多くなると、会社からうるさく言われる方もいると思います。
会社から残業をうるさく言われるのなら、人に聞いてしまった方がいいですね。
仕事をしていると「この仕事、時間をかけて調べれば多分理解できるな」という感覚になることがあります。
ただ、その場合でも人に聞いてしまうことをおすすめします。
「残業するな!」と会社から言われる方が逆にストレスになりますし、そのストレスを背負ったまま仕事をするのも良くないです。
それに「残業するな!」と言われている中で残業をしていると、会社での評判を落とす原因にもなります。
無駄に評価を落とす必要もないので、会社から残業時間をうるさく言われる場合は、人に聞くことを優先していった方が良いですね。
・属人的なもの
例えば、人からの引継資料など「その人の頭の中にしかない情報」であれば自分で調べていくことは困難です。
そして、そんなことに時間を使っていても自分の成長にはつながりません。
引継資料で内容があまりにも不十分でわからないのは引継いだ側のミスになります。
しっかりと引継ぎができれば発生しない作業時間なので、組織にとって大きなマイナスですね。
こういうものは聞いてしまいましょう。
人に聞くときの注意事項
質問はまとめて端的に
人に聞く場合のデメリットを理解していればわかるとは思いますが、頻繁に何回も質問してしまうのはよくありません。
質問が複数出てきそうであれば、まとめて質問してしまいましょう。
ただし、まとめればいいからと言って、あまりにも質問の個数が多いと相手も疲れてしまいます。
片手間で質問するのであれば2~3個ぐらいがベターかなと思います。
もし、質問の数が多くなりそうであれば、事前に相手に時間をとってもらえばいいですね。
「何個か質問したいのですが、どこかでお時間をいただけませんか?」といった具合で聞けば、相手も予定を調整してくれます。
相手のことも見極めて
また、聞く人を選ぶことも大切です。
上司や先輩であれ、仕事のことを何でも知っているということはありませんよね。
相手のことを考えずに、何でもかんでも質問してしまうのは相手に対しても失礼です。
そのようなことを続けていると、相手も「聞きやすいから自分に質問してきているな」と感じてしまいます。
相手に良く思われないことは明白ですね。
自分が質問しようとしている内容を、だれにぶつけるのが一番適切なのかを考えて行動しましょう。
「この仕事はこの人に聞いた方がいい」など、あらかじめ自分の中でイメージしておくことは大切です。
質問を避けたほうがいいタイミングとは
・直後に予定が入っているとき
組織で各々の予定を把握できる状態であれば、その予定を事前に確認しておきたいところです。
相手があと10分で「会議に行かなければ」、「出張に出かけなければ」ならないタイミングで質問することは相手の邪魔をすることになります。
直前の時間は相手も会議モード、出張モードに入っている状態なので正直あまり質問してほしくないタイミングですね。
向こうもバタバタしたくはないのです。
・相手が集中したいとき
見るからに相手が集中しているときは話しかけるのは避けましょう。
相手がわざわざ別室にこもって作業しているとかであれば、話しかけてほしくないのは明白ですね。
自席に戻ってきたり、トイレや飲み物をとって戻ってきたときなど、わかりやすいタイミングで話しかけていくようにすると、相手の時間を邪魔することはなくなりますね。
緊急の時などは別ですが、そうでなければ相手が集中しているときに質問するのは避けましょう。
まとめ
人に聞くことと自分で調べることについて書いていきました。
自分が質問しようとしているときには、ついつい自分自身にばかり意識が向かってしまいますが、相手の状況や気持ちを考えながら行動していくようにすると、物事がスムーズに進むことが多いのも事実ですね。
上手に使い分けられるようになれば、仕事をうまくこなすことができるようになりますよ。
